くにびき地区本部

のうさぎょうメモ 堆肥ついて

堆肥の働き

堆肥は含有成分は少しですが、窒素、リン酸、カリの三要素のほか、鉄やマンガンなどの微量要素の補給源として役立つほか、さらに肥料分を保持する 働きがあるので、雨によって肥料が流失する量も少なくなり、肥料もちもよくなります。また、堆肥は肥料の分解や土の団粒化に重要な働きを持つ土中の微生物 の繁殖に大きな役割を果たしています。

堆肥の作り方

堆肥は、有機物が微生物によって分解されてできます。微生物の活動がおう盛なほど分解が速く、質のよい堆肥ができますが、分解速度は堆肥の材料によっても異なり、もみがら、おがくず、木の枝などが分解しにくくなります。

堆肥は、図のように材料を重ねて積んで作りますが、微生物が繁殖しやすいように適度の水分 (材料を軽く握って指の間から水分が出る程度) や窒素 (硫安、尿素、石灰窒素、米ぬかなど) を補って分解を速やかにし、分解の際に出る熱を逃さないようにして積んでおくことです。市販の堆肥作りの容器も少量の堆肥作りには便利です。

こうして積んでおくと、発酵して熱を出します。いったん熱がおさまったところで端から切りくずして空気を入れ、再び積み直します。この「切り返 し」を 2 ~ 3 回繰り返して、材料の原型がなくなりボロボロになればでき上がりです。気温の高い時は 2 ~ 3 ヶ月、低温時は 8 ~ 10 ヶ月ででき上がります。

堆肥の発酵材

市販の発酵材が入手できれば、速く発酵分解します。発酵材には好気性のものと嫌気性のものがあります。 好気性のものは酸素の少ないところで活躍する微生物で、切り返しをしなくてすみますから穴を掘って堆肥を作る際に便利です。

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